今回は、比重の重い宝石について見ていきましょう！ 　比重とは、同体積の宝石の重量と水の重量との比で、さらに正確に定義すると、特定の物質の重量と、その物質と同体積の４℃の純粋な水の重量との比といえます。 　この数値（比重）は、鉱物を鑑別する手掛かり、断定に、非常に重要な要素のひとつとなっています。

一般的によく出会う金属では、銅、鉄などが、小さなものでも手に持つと、重いという感覚を、皆さんは持っておられると思います。また、宝飾品に使われている金属では、金、プラチナ、銀が一般的ですが、プラチナは、金よりずっしりしている。銀は、金、プラチナより非常に軽いというイメージを持っておられると思います。これは、感覚でもわかるほど、比重の差が大きいことを示しています。 　宝飾品に使われている地金もさることながら、宝飾品に使われている宝石、ましてやコレクターの皆さんが収集されている原石やルースが、比重が軽くプラッチクのようであったら、安っぽく感じられる方も、多いかもしれませんね！

さて、前置きが長くなりましたが、ヘビージェムと呼ばれる宝石には、どのようなものがあるでしょうか！ 　ヘビージェムと呼ばれる宝石は、一般的には、比重の数値が4.00以上の宝石、鉱物をさします。代表的な宝石では、コランダム（サファイヤ、ルビー）やガーネットです。宝石の王様ダイヤモンドでも3.52の比重です。いちばん比重の重い宝石は、レアーストーンのシナバーで8.0です。次にキャシテライト、ヘマタイト、バライト、パイライト、ルチル、ジルコンなどがあります。 　このように、違った観点から宝石を見るのも楽しいですね！